ひっぱりうどん:山形県

 

ひっぱりうどん

ひっぱりうどんは、山形県内陸部、特に村山地方におけるうどんの食べ方の一つ。
茹で上がったうどん(主に乾麺を用いる)を釜や鍋からすくい上げて、
そのまま納豆やサバ缶などで作ったたれで食べる(かける・つける・絡める)スタイルのうどんである。
 

ひっぱりうどんの「ひっぱる」の意味

ひっぱりうどんの「ひっぱる」の意味は、釜からうどんを引っ張るから、納豆の糸をひくからなど諸説ある。
地方によっては「ひきずりうどん」「ひっぱりあげうどん」「つっぱりうどん」などと呼ばれている。発祥は村山市西部とも言われるが不明。
家庭によってはうどんを素麺に置き換えて「ひっぱりそうめん」として食するケースもある。
冬が厳しい山形県内陸部では、非常時に備え家庭でも保存食として乾麺や缶詰などを常備していた。
また、農家が多い事から自家製の納豆が身近にあり、それらの保存食を混ぜ合わせ食べたのが、「ひっぱりうどん」の始まりと言われている。
 

ひっぱりうどんの食べ方

ひっぱりうどんの食べ方地方や各家庭によって細部が異なるケースもあるが、
ひっぱりうどんのタレには、醤油・ネギ・納豆。鰹節・一味/七味唐辛子・胡椒・味の素・サバ缶・鮭缶・ツナ缶・生卵など
薬味は、 葱、ミョウガの輪切り、古漬けや沢庵のみじん切り等。
醤油のみで作ったたれは塩辛いので、麺つゆにする場合もある。
最近では海苔、天かす、バター、チーズ、マーガリンなどを加える等、バリエーションも豊富である。
ひっぱりうどんwikiより
 

 

ひっぱりうどんの食べ方

鯖缶やツナ缶や鮭缶など好みのものを適量、納豆を適量(好みで生卵を加えても良い) 花鰹、納豆、刻み海苔、長ネギを丼に入れる。
よくかき混ぜて麺つゆか生醤油をあわせ、うどんが茹で上がったら鍋から丼にうどんを引きずるように入れて食べる。
薬味はネギ・一味唐辛子はもちろんかつお節・大根おろし・バター・チーズ
そして変わり種にはマヨネーズ・カレー・胡椒・ごま油・ラー油・にんにく・酢…など、食べる人それぞれが好みで混ぜ合わせます。
 

ひっぱりうどん戸沢発祥説

※ 広く村山市西部と捉える場合もあります。
 かつて、戸沢地域の山間に住む人々が、炭焼きをするために山ごもりをする際、うどんの乾麺と自家製の納豆を持ち寄り、
麺をゆでた鍋から直接うどんを“ひっぱり”納豆のつゆにからめて食べていたのだが、
手間がかからない上に山ごもりの時だけではもったいないほど美味しいので、
家庭でも食べるようになり、次第に広まっていったものと伝えられている。
 

 

「ひっぱりうどん」の様々な顔

戸沢地域では“ひっぱり”と呼び親しまれていますが、地方・地域によっては
「ひきずりうどん(通称“ずり”)」・「だらくうどん(語源は堕落?)」などと多彩な呼ばれ方をしてそれぞれの地にも根付いています。
他にも呼び名は「ひきあげうどん」・「ずりあげうどん」、中にはうどんとは呼ばず「どうらくそうめん」などとも…!
 

山形県村山市戸沢地域 旧暦大晦日 年越し ひっぱりうどん地 域 宣 言

「ひっぱりうどん」は、山形県内陸部に伝わる麺類の食べ方であり、大切な郷土料理そして食文化である。
乾麺をゆで、鍋から直接ひっぱり、納豆・“サバ缶”・卵・ネギなど思い思いの具材や薬味にからめて食べる。
その美味しさと手軽さから、特に冬の家庭の食卓を飾るが、その発祥はここ戸沢地域との説である。
一方、この地方での一年で最も寒い時期である1月下旬から2月中旬には、旧暦の大晦日が訪れる。
この日を、家族で鍋を囲んで“ひっぱり”合い、和やかに過ごすことは、何と素晴らしくはなかろうか。
“ひっぱり”合って心と体を温めれば、次第に部屋も暖まり、室温を下げれば環境にもやさしくできる。
一家の温かな団欒と明るい地域の未来を願い、ここに旧暦大晦日を「年越しひっぱりうどん」の日とすることを宣言する。
山形県村山市 戸沢地区市民センター ひっぱりうどん研究所より

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